先週は、ブログの更新が出来ませんでした。
今週はサクサクと書いていく予定です。
先週はなによりEテレの「デザインの梅干し」という番組で、原宿のお米屋さん「小池精米店」の小池理雄さんが出演されていて、そこでご飯の試食のコーナがあり、そのときの若者たちの感想がとても皆さん素晴らしくて感動しました。あれにはちょっと涙腺が。。。
ウンウンと唸りながら試食の感想をひねり出していた過去の自分を、あっさりと超えるような的確なコメントが次々と出てきて、「ホント誰だよ、最近の若者の味覚が落ちてるという話しをした奴は!」とウルっしながら観ておりました。
昨今「食」に関しては多くの人が、自分がそのときに感じたことそのままに確信が持てずに、煽り文句や宣伝文句にのせられて右往左往しているような気がします。食べて感じたことをそのまま憶えていていいんだよと、申し上げたい次第でございます。
今週の木曜(3月5日)午前0時から再放送がありますので、ぜひ録画予約などで観てください。とても面白い番組でした。木曜午前0時ですから、水曜日の夜と憶えておいたほうが間違いないでしょう。
さてさて、先月20日の産直お野菜も大変忙しく、たくさんのご来店誠にありがとうございました。お野菜の他にも、お漬物などもありましたが、こちらも人気でした。毎月10日と20日に販売しております。
お漬物は同じ商店街の加盟店、「矢野漬物店」さんの手作り漬物です!
母の手作りの豚足煮も販売。1度に7パック購入された方も。
お野菜の産直市の前日に日本穀物検定協会(以下、穀検)の「米の食味ランキング」の発表があり、その夜にポップの製作などをしていました。
現在店頭で販売している23銘柄のうち、なんと12銘柄が「特A」評価。過半数超え。「仕入れ銘柄間違ってなかったなぁ~♪」などと浮かれておりましたが、ポップの作業はおかげで長引きました。
せっせと印刷してカッターで切って、両面テープで貼っていきました。
20日の日本農業新聞では「14年産は天候不順もあったが、特A評価の産地が広がった。食味向上に向けた栽培指導と、品種改良の成果があがっている」という穀検の総評が記載されており、自分もホントにその通りだと感じました。
ただ、普通のごく一般の方がこの総評を読むと、「26年産(2014年)は当たり年」という感想になると思います。たぶん。
でも、米屋からみるとそうではなくて、「ああ、がんばっている生産者はホントにがんばっているんだな。生き残りをかけているな」という感想です。生産現場の研究研鑽の成果は、全国均一には現れず、まだらなのです。特に昨年は。
何度かこのブログにも書きましたが、去年は冷夏といえる年で、大変栽培が難しく、近隣の産地(北部九州)を何度か周りましたが、倒れてしまった稲穂、病気にかかってしまった稲穂を頻繁に目にしました。そんな光景のなか、スクっと元気に育っている稲穂もあり、なかなか複雑な状況。
同じ産地、環境の中で、栽培技術の力量差がとても出やすい年でした。
もちろん、運不運はあります。昨年猛威を振るった「いもち病」も、いままでの薬剤に耐性を持ったものが広がったことが、昨日の農業新聞に書いてありました。
その反面、肥料設計や追肥のタイミング、量などがうまくいった個人、またはノウハウを共有している営農集団のお米は、一昨年よりも美味しいものもある年でした。これは意外な結果でしたけども、栽培の上手な人は本当に上手で、これにはもう舌を巻くばかり。
今回の食味ランキングでは、「特A銘柄」が過去最多の42銘柄となり、自分の実感と照らしあわせても、品種改良の恩恵や栽培技術の向上は間違いなく起こっていますが、なにぶん力量差というものがハッキリと出る年でしたので同一銘柄の「特A米」であっても、美味しいもの、そうでもないものがハッキリと分かれてしまうということが、例年以上に起こるはずです。
その結果、「特A米」と表示されたお米を買って、「なんだ、期待したより全然美味しくないじゃないか」という感想を持つ購入者は多くなりますし、あまりにも美味しいものの比率が低いと、「特A」と表示されていたばっかりに、かえって不信を招く結果に陥ってしまうという事態も充分に起こりえるでしょう。
(拙速な経営合理化と店舗拡大のため、コーヒーの味が落ちてしまったスターバックスの売上が低迷した話しは有名です。そのころの消費者リポート(2007年)ではマクドナルドのコーヒーよりも不評で、いまだにその結果が続いていると思い込んでいるアンチ派をこのとき生み出したのでは?と推測しています)
本来であれば、それぞれの米を米屋が吟味して、どういう売り方をすれば満足して頂けるか考えたうえで販売するのですが、米屋で直接購入される方は、現在は全体の数パーセント。そういったことも世間一般ではあまり効果がありません。。。
せめて米屋でお米を買うようなお米好きな方の期待を裏切らないように、篤農家の努力を裏切ることのないように、先週から当店では試食キャンペーンを実施することにしました。納得してから購入されてください。
試食はもちろん「特A」評価のお米です!
普段はなるべく温かいご飯で試食を出せるときは出しているのですが、ここはさすがに安心の特A米。冷えても美味しいものばかり。ですから、小さなおにぎりにしてのご提供です。
ご自身の感覚を信じて、楽しいごはんライフを送ってください。「ご飯をもっと楽しく、もっと美味しく」が当店のモットーです。