日別アーカイブ: 2016年10月25日

有機肥料100%使用ですけど、表示は化学肥料5割減になっています。

新米の入荷が本格的になり、通販サイトを更新していってます。

佐賀ヒノヒカリや、唐津夢しずく、深山夢しずく、ゆめぴりかは、新米の販売開始しています。

まつら夢しずく、天川コシヒカリは入荷済みです。こちらも近日中に。

福井の花咲あきさかりも購入頂けるようになっていますが、今回はこの「花咲あきさかり」について少しお話し。

先日、福井県の卸元であるJA花咲ふくいの職員の方がご来店されました。色々と意見交換しているなかで、このお米ならではの面白いお話を聞くことができました。

28年産・花咲あきさかり ガイドライン

上の写真は、農薬や化学肥料の仕様状況が記されているガイドラインです。30kgの玄米の米袋に貼付されています。もちろん、上記の花咲あきさかりのガイドラインです。

見てのとおり、農薬が当地比で5割減、化学肥料も当地比で5割減と書いてあります(地域別で気候や害虫などの生態系が違いますから、だいたいこれくらい農薬や肥料を使うよねって基準がそれぞれの自治体で決められています。その基準に合わせて5割減ですよというのが「当地比5割減」の意味です)。

ただ、今回伺ったお話しでは、化学肥料は使っていないそうです。追肥で使う予定だったのですが、使う必要がなかったので使わなかったということでした。元肥の有機肥料だけで大丈夫だったそうです。

「あきさかり」という品種は、わりと肥料を多く必要とする特性があるらしく、途中で肥料切れを起こす怖れがあったのですが、田んぼの地力があったんでしょうね。追肥の化学肥料はいらなかったということでした。

ただ、減農薬の申請を5割減でしていたため、表示的には5割減と書かざるをえなかったそうです。

ふ~ん、いろいろありますねぇということと、やっぱりそういった見極めなんかをちゃんとしているお米なんだなぁ、プロだなぁと感じました。

普通、追肥というのは味を犠牲にして収穫量をあげるためにするのですが、この花咲あきさかりは、そんなことは毛頭考えていなくて、栄養が不足していたらあげる、足りていたら追肥をしないという基準が明確です。この点で従来の育て方と違っています。ちょっと未来的でもありますし、スーパーなどの現在メインの流通形態に載せるには勿体無いです。説明できる人いませんから。

しかしまあ、考えてみるとそういった工夫をしている銘柄が、弊店には多くあります。もう「〇〇産〇〇ヒカリ」という表示があまり意味のない世界のお米が集まっていますね。

今年も、いろいろと新米を食べ比べています。生産者の方々が工夫を重ねて、常識から逸脱しながらも熱い思いで育てたお米って、やっぱりありがたいですし、美味しいです。