日別アーカイブ: 2017年6月29日

佐賀県産もち麦(玄麦)を仕入れました。明日LINEでくじびきの予定です。

収穫して間もない平成29年産の佐賀県産もち麦を入荷致しました。

品種はダイシモチ。状態は精白しておらず、紫の色素が残っている状態です。

通常市販されている麦は、精白後に蒸し加工をし、さらに押しつぶして押し麦の状態にして食べやすくなっていますが、玄麦の場合は無加工ですから硬さが残ったままです。

もち麦の場合は、通常のうるち米ともち米で柔らかさが違うのと同じように、麦の中でも柔らかいタイプ。お米に混ぜて炊飯するときに一晩くらいお水に浸漬させれば充分食べることができるようになります。プチプチ食感といいますか、もうちょっと強いプチンプチンといったアクセントの強い食感です。そこからトロッと麦の香りとコクが広がるような感じですね。

精白しておらず、他の加工は一切していませんから麦の風味をストレートに楽しめる点も、玄麦の良さです。いつものご飯にボトム感やコクがでます。

(健康面、美容面に関しては、もうすでにたくさんの情報が溢れていますので、今回は割愛させていただきます)

さて、どうやってこの玄麦のもち麦を美味しく頂くか?これがやはり米屋としては一番の課題です。妻がいろいろと試していましたので、研究(?)結果の報告です。

まずは、玄麦もち麦と一分づき玄米のブレンドです。電気炊飯器は白米モードで敢えて炊飯。

玄麦もち麦は、さすがに硬さがあることが予想されましたので、合わせるご飯も硬さがあるほうが、食感がバラバラにならず食べやすくなります。そこを狙っています。

一分づき玄米は、低アミロース(モチ性に近いうるち米)の品種のお米を使っています。表面にキズをつけているため、お水の浸透が玄米よりも良く、さらに低アミロースですから柔らかさがあります。

ですから、白米モードで炊いても問題ないレベルなのです。食感が楽しめます。二合の一分づき玄米と、50gの玄麦もち麦の組み合わせです。

食味のほうは、思った通り良く調和していました。プチンプチン、もぎゅもぎゅとゆっくり噛んで食べて、後を引く感じです。ご飯だけ食べ続けることが可能な美味しさです。ボトム感のある穀物の芳醇な香りに包まれたような感じで、ご飯のお供は必要ないですね。

次は、一回目の炊飯と同じブレンド比率、同じ原材料ですが、玄米モードで炊きました。

こちらは思ったとおり、玄麦もち麦と一分づき玄米の食感の差が開いてしまって、少しまとまりが欠けていました。

玄米などは、電気炊飯器のほうが土鍋などよりも経験上上手く炊けると感じているのですが、それはお米を柔らかくする酵素が活性化する温度帯をうまくコントロールして炊飯しているからです。

おそらく、今回は玄麦もち麦がその温度帯ではあまり柔らかくならなかった、時間が足りなかった、という結果なのだと思います。また一分づき玄米が低アミロースの柔らかいお米でしたので、そこでも差が開きやすくなっていたのだと思います。

通常のうるち米(コシヒカリ・ヒノヒカリなどの一般的なお米)であれば、結果が違ったかもしれませんね。

ちょっと水っぽくなってしまったので、香りもコクもボトム感も少し薄めでした。

3回目の炊飯は、白米と玄麦もち麦の組み合わせです。もち麦は少し減らして、2合に対して30gほど。食感の差が開きすぎますので、玄麦もち麦はアクセントとして使用します。

結果は良好でした。白米はお米の甘さが素直にでますので、その甘さが口の中で広がったあとに、もち麦のボトム感だったりコクが追ってきて、なかなかいい感じです。

ただ、今回合わせた白米は通常のうるち米なんですけども、一昨年収穫の古米(古々米?)です。

古米は玄米の状態で適正に保管されると、味が濃くなり甘みも凝縮されるような感じで、またご飯のベタつきも軽減されます。

もち麦のプチプチ食感とコク、白ご飯特有の際立つ甘さや、古米ならではの味のボトム感がいい感じでした。

ここでやっぱり感じたのは、ベチャついたご飯は玄麦もち麦には合わないということです。甘さも逃げますし、食感の差が開き過ぎます。もち麦を白米に混ぜる場合は、甘くて美味しいご飯かどうかが、かなり重要です。無機質な食味だと意味がありません。

4回目の炊飯は、白米(うるち米)2合に、一分づき玄米(低アミロース)1合、玄麦もち麦30gの組合せです。白米モードで炊飯しました。

この組合せはベストな美味しさでした。最初に口に入れたときに、白米の甘さがパッと広がりつつ、あとから一分づき玄米と玄麦もち麦の芳香が鼻を抜けます。穀物を食べている、命を頂いているという感覚に包まれます。

食感的にも一分づき玄米が良いつなぎになっていますし、香りやコク、ボトム感でも上手く調和しています。

もちろん、この場合も甘さのある白米を合わせないといけません。これがないと華やかさに欠けるでしょうし、たぶん食べてて寂しい感覚に襲われるのでは。

昨夜パッケージも完成し、お店に並べています。200g入りで360円です。原料があまり無いので、通年で販売できないと思います。早めに一度試してみて、それで必要なぶんをお買い求めください。

明日、お店のLINEで告知を兼ねて抽選会をやります。当たった方は、次回のご注文時に差し上げますので、ご興味のある方はふるってご参加を。クジは早めに引くのがコツです。当たりやすいです。

もち麦は、ご飯と一緒に炊飯するだけでなく、いろいろな料理に使えます。写真はキーマカレーです。食感があるので、あまり辛くすると咀嚼が厳しいのでご注意を。

ウェブ上では、いろいろな料理方法がアップされているようです。「ダイシモチ レシピ」あたりで検索してみると良いかと思います。