田主丸(たぬしまる)の耳納(みのう)連山の麓で農業を営む古賀正博さんが、化学農薬・化学肥料不使用で栽培したお米です。平成30年以降は、油かすの他に、馬糞肥料も使用しています。
食感は品種的に柔らかいほうなのですが、お米の粒に張りがあるためか粒感があります。そのため、やや硬いお米に感じるかもしれません。口の中に入れるとベタつかず、米粒が一粒一粒ほぐれていきます。それでいて米粒表面は滑らかな舌触りです。風味甘みがあります。粘りは控えめであっさりしており、上品に口の中を流れていきます。
農薬・化学肥料を使用しない安全性重視のコメ作りから、白米のみならず玄米食の方にもオススメの銘柄です。
生産地の田主丸(たぬしまる)は、日本三大暴れ川、“筑紫次郎”こと筑後川と耳納(みのう)連山の間に位置した農耕適作地で、巨峰を最初に栽培した土地としても知られ、ぶどう狩りや柿狩りでは毎年多くの観光客が訪れます。また柑橘苗木のシェアは全国の9割にものぼっている農耕適作地です。
田主丸町の始めは慶長年間(1596年~1615年)にあり、町を開いた菊池丹後という人物の往生観「我極楽世界楽生」の「我楽しう生まる」にあると伝えられます。
令和5年産は昨年産に比べ1キロ70円アップと大幅な値上がりになりました。水害により農業機材の多くが廃品になるなどの被害が出たためです。今年から古賀さん個人ではなく生産者たちの営農法人として活動していくため、銘柄の名称も変更する予定です。