昨日の2016年9月1日は、印象的なことが3つありました。
まずは、閉店時間が1時間短くなったこと。
2012年に19時半までの営業時間を19時に。今回の変更で19時から18時に。4年~5年くらいかけて1時間半、営業時間を短縮しています(19時半閉店のころは、実質20時くらいにシャッターを閉じていたので、2時間くらい早くなっています)。
営業時間の短縮の話しを持ち出すと、必ずまず一緒に働いている母が「そんなんでやっていけるのか?」と怪訝な顔をします。当然といえば当然の反応です。
少し面倒でやや気まずい日数をしばらく過ごして、それからまあ決まってからは、9月1日を心待ちにしている様子でした。
こんなことを書くと、営業時間短縮自慢のように聞こえてしまうかもしれませんが、営業時間を短くすることはじつは全く計画になく、かなり受け身の状態なのです。不思議に思われるかもしれませんけども。
記憶では10年くらい前までのネット通販は、遠くのお店から手軽に商品が届いて交流ができることが一番のウリでした。それからAmazonのような大手の通販会社が現れ、いろんな商品が翌日や即日に届くということが最大のウリに。それからしばらくして今現在は、宅配便の荷物を家で待つことの不便さも表出してきて、宅配便の不在・再配達の増加がニュースになり、届いた荷物を指定のコンビニで受け取れるサービスや、最近では駅の専用のロッカーに荷物が届くといったようなサービスまで始まっています。
今一番お手軽で便利だと思われている「ネットで商品を注文して、何かのついでに最寄りの場所へ取りに行く」といったこの手間暇と、今年から当店で始めた「電話や各種SNS・メールで注文して、次の日引き取りに行く」といった手間暇が、ほとんど同じなのです。どちらかというと、ネット通販よりもお手軽かもしれません。
時間を効率よく使いたい、待つ時間を減らしたいというニーズの余波が、この小さな米屋にもしっかり届いていて、そこに偶然スッポリハマったような感じです。効率よく仕事ができるようになっています。
営業時間を短くすることは、お客さまに不便さを強いることで悪いことなのですが、今は各場面場面でお客さまをお待たせることのほうが悪(アク)になっているじゃないかと思うのです。注文はネット経由ならもう24時間対応できるのですから。
親の時代には親の時代に合ったやり方があって、そのうえに新しい方法が出てきている。ただ、それだけのことなのだと思います。
各種SNSアプリの出現や、それを商用利用するサービス、そして営業時間外に受注した注文をスマホからお店のFAXへ流せるかどうか。そういったインフラがとても充実してきていて、ここ数年のことながら、金銭とは関係ない分野での豊かさが発展していくスピードの早さを感じています。
ネット通販の隆盛で、巷間のお店が潰れるといった考えもありますが、これだけ通信インフラが揃ってくると、小さなお店が生き残れるうえに昔と違う展開がある。そういった可能性は充分残っています。専門店を経営されている方、がんばっていきましょう!
印象に残ったことの2つ目は、お米マイスター全国ネットワークから上の画像のポスターが届いたこと。
このポスターと同内容のものを、ちょうど今の通販サイトを製作するときに(6年前?)くらいに自分で作ろうとしたことがあります。お店で販売している銘柄の特徴をわかりやすく視覚化できます。この図のままでサイトを作れたらなぁと考えていた時期もありました。
結局、いろいろあって作らなかったのですが、とうとうこんなふうに配られる時代になったんだなぁと感慨深かったです。自分で作ろうとしたときは、このような表は見たことがありませんでした(あったかもしれませんけど)。
なぜ作らなかったのかという理由は、秘密です。一番の理由は真似されると嫌だから(笑)。
でも、その他にも理由があります。テキストがあったほうが良い場合と、無いほうが良い場合があり、現場はやっぱり動的なのです。
ただ、このポスターの表のようなレイアウトでお米を陳列するようなアイデアも面白いと思います。選びやすいですよね。
さて、三つ目は、某米穀卸会社の産地見学会の案内が来たこと。今回は新潟県の北魚沼。すごく参加したかったのですが、タイムスケジュール的に福岡からの日帰りは無理でした。9月は祝日が第4週に偏っていますので、その週の平日で一泊はさすがに無理です。営業に差し支えます。
ただ、今の飛行機と新幹線のダイヤでも、福岡から新潟の魚沼まで3~4時間の滞在なら日帰りが可能だということが分かって、ちょっと驚きました。
時はどんどん流れていって、いろいろなものの距離感が縮まったり、薄ぼんやりと無くなっていっているんだなぁと、最近の世の中の変化のスピードを感じましたよと、それがこのエントリーのまとめです。長い文章でスミマセンでした。