冬季オリンピックも終わり、羽生永世七冠が藤井六段に敗れ、魚沼コシヒカリが連続特A評価を逃し初のA評価という2月でした。
それでも、羽生永世七冠が日本最高の棋士であり、魚沼コシヒカリが日本を代表するお米であることは変わりなく、この絶対的とも言える王者がいないと軸になるものが無くなってしまうよね、という存在感です。
悪天候と新品種の台頭がA評価落ちの原因と言われていますが、スポーツの世界も、将棋の世界も、お米の世界も、次世代の活躍が目立っているように見えました。でも、軸となるのは、やはりベテランです。
さて日本穀物検定協会の米の食味ランキング2017年産「特A」のお米の中で、、弊店で取り扱っている銘柄は以下の通りです。
佐賀県産・さがびより(2銘柄)
佐賀県産・夢しずく(3銘柄)
福井県産・あきさかり
福井県産・コシヒカリ
新潟県佐渡産・コシヒカリ
北海道産・ゆめぴりか
すべて減農薬減化学肥料の銘柄(8銘柄は特別栽培米、1銘柄は自主基準)で揃えています。
同じお米で2銘柄や3銘柄と書いてあるのは、同じ県内でも、それぞれ産地が山側だったり平地だったり、あとは栽培方法が違っていたりというふうに分かれていて、それぞれ特徴があるからです。
各道府県がサンプル米を提出するにあたり、日本穀物検定協会のHPでも「その産地及び品種が正確なことが最も重要であることから、29年産米の供試試料の選定に当たっても、関係者の協力を得ながら、当該品種の道府県内又は、地区内の代表的産地で生産され、かつ、当該品種の特徴の明確なものを選定するよう特に留意しました」と記載されているとおり、各道府県の代表的な産地の「この米が良い出来だ!」と思われるものがサンプルになります。
ですから、「◯◯県産◯◯ヒカリ」といった同じ名前のお米でも、特Aレベルのものと、そのレベルに満たないものがあります。
上の写真は、今回初の特Aとなった「佐賀県産・夢しずく」です。もっと詳しく書くと、佐賀県唐津市相知町で栽培された「あうち夢しずく」というお米です。非常に良い炊きあがりでした。2月くらいになると、新米の時期とは精米圧力の加減が変わってくることが多いので、先日テスト精米とテスト炊飯をしました。満足のいく炊きあがり。美味しかったです。
カレーの写真は先月テストしたときの余りで炊いた「魚沼コシヒカリ」です。今回は特Aの評価を得ず、A評価でしたけど、さすがの姿。というか、これでA評価は少々気の毒。カレーにもすこぶる合いました。
今回の魚沼コシヒカリのことは、ニュースでも度々取り上げられましたが、その映像を見ると、あまりよろしくない感じのご飯も見受けられました。原料玄米が悪かったのか、精米が悪かったのか、炊飯が悪かったのか。
見た目は悪くても美味しいというのは、この特Aを競うようなレベルのお米では、売り文句にも言い訳にもなりません。美味しさと見た目の美しさが合致しないと、名米とはいえません。
幸い、全国には「日本を代表するようなお米を送って!」というオーダーにすぐに応えられるようなお店が、まだまだ全国各地にあり、稲作名人の多くが現役です。特A評価といったニュースに敏感に反応される方は、信頼できるお店を探して購入されることをおすすめします。ぜひ、美味しいお米を召し上がってください。