3月11日の震災から一年。そのために用意したブログの企画が延び延びになっておりましたが、無理やり今日更新しておきます。3月も本日で終わりですし。さすがののんびり屋の私も焦ります。
写真は煎り玄米です。玄米を気長に炒って作ります。
配達先のお客さんで、すでにもうほとんど目の見えないおばあちゃんがいらっしゃるのですけど、その方と震災の話しをしたときに、「私は戦争中はいっつも煎り玄米と塩だけは持っとったよ。水かお湯があれば、ふやけてくれるからいつでも食べられるけんね」ということを言っていました。
なるほど~、それ、ブログネタに今度使わせて頂きます。というのが、今回の経緯です。
当店の創業者である母方の祖父(現在97歳)が、いまだによく煎り玄米を作っているものですから(小鳥のエサ用ですけど)、これを機会に作り方を教わりました。今回はその作り方を紹介致しますね。
1.まず、ホットプレートを用意します。
2.温度は200度くらいが目安。
3.玄米を投入、あとは気長に(数十分)かき混ぜながらイリイリします。
4.色が変わり、弾けて割れる玄米も出てきてます。
5.目的に応じて、いい塩梅のころあいで終了です。
※焦がさないように注意
最初は、ネットで調べたとおりフライパン&ガスコンロで乾煎りしようかと思っていたのですが、自宅のテフロン加工のフライパンでは耐熱温度は260度まで。「これは下手したらフライパンをダメにしてしまう。やはり鉄鍋か?値段高いなぁ~」と逡巡していたのでした。
しかし、祖父の作っている煎り玄米が、いつも均一の火加減でうまい具合なのです。これは何か秘密があるに違いないと思い、尋ねたところ、「あれは大体200くらいで作るんよ」と言うのです。「へ???200って何?」って聞き直したところ、答えはホットプレートで200度。さすが。奇襲ですよ。桶狭間の今川義元の気分。
この写真は、長尾の激うまカレー店「アジア工房」さんから教わった煎り玄米を使ったドレッシングです。
材料は、ナンプラー、砂糖、レモン汁、そして煎り玄米(すりこぎで砕いています)。
これも以前、「このサラダのドレッシング旨いっすね」という会話をしたときに教えて頂きました。自分で作ってみると、不思議にあの味にはならないのですけど、もし良かったらチャレンジしてみてくださいね。砂糖は少し多めが吉です。
他にも、パフの代わりにクッキーの生地に入れて焼いたり、お湯の中に砂糖と煎り玄米を入れて“煎り玄米茶”と使い勝手は、さまざまです。豊かな香ばしさが、煎り玄米の特徴でしょうね。なので、焦がさないようにご注意を(アジア工房さん、ありがとうございました)。
煎り玄米を密閉容器にある程度ストックしておくと、緊急時の食糧にもなります。なにも天災だけでなく、風邪をひいたときにも、ビタミン、ミネラル、食物繊維と玄米ならではの栄養たっぷりのおかゆを作ることができますよ。梅干しを一緒に入れると美味しいです。
煎り玄米の非常食としての利点は、水やお湯でふやかして食べるので、うすく伸ばせることだと思います。なのでスットクも数合でいいと思います。ただ、最悪水でふやかして食べるような境遇に陥った場合は、さすがに数時間水に浸さないとふやけませんので、砕いてから水に浸すなどの工夫がいると思います。まあ、そのままバリバリ食べることもできますけども。
ストックしたものは、使う前にもう一度煎るか、レンジで少しチンすると香ばしさが戻ります。お暇なときにチャレンジしてみてくださいね。
お店では、煎り玄米茶の試飲ができるように、砂糖と一緒に用意しています(実はそのためもあって棚を作りました)。香ばしくて、スッキリとした優しい飲みごこちです。ご来店時は、お気軽にお試しくださいませ。