日別アーカイブ: 2017年10月27日

米の保管や包装について(毎月配布のチラシのコラムより)

先日アップした営業カレンダーの裏面のコラムから。

【家庭内最強の保存容器は?(ホーローとガラスは除く)】

お米の保存方法は「ペットボトル+冷蔵庫」の組合せが、手軽さもあり一番良いと言われています。

ペットボトルの素材は、ポリエチレンテレフタレート(略してPET)という比較的酸素ガスバリア性に優れた素材ですから、中の食品の劣化(厳密にいえば酸化)を防いでくれます。

似たような素材でPE(ポリエチレン)の袋や容器もありますけど、こちらはバリア性が低く酸化を防ぎません(湿気や乾燥を防ぐ水蒸気バリア性は両者とも充分あり、容器として幅広く使用されています)。

これはサランラップと安価なポリエチレン製ラップにも通じる話しで、サランラップの素材はペットボトルよりもさらに酸化から中身を守ります。

マヨネーズの容器に使われる素材になるとさらに強力なバリア性で、あの容器と同水準の酸素ガスバリア性を出すためには、ポリエチレンで作った場合、37センチ厚にしないといけないそうです。ミリじゃありませんよ~。

【お米の保存の方法やパッケージの工夫のお話し】

食品の保存に関しては、「光、温度、酸化(酸素ガスバリア)、湿気・乾燥(水蒸気バリア)、虫の発生」の5つが重要です。

前号では、ペットボトルの優れた性能を紹介しました。しかし、そのペットボトルも「光」「温度」を防ぐことはできませんから、「ペットボトル(酸素ガスバリア・水蒸気バリア)+冷蔵庫(光、温度)」の組合せが非常に効果的になります。

じつは今年はアフリカに白米を出荷致しました。現地でしばらくお仕事をされる方のご注文で、船便での輸送。到着まで1ヶ月以上かかります。このときは、「アルミ蒸着米袋(無孔)+二酸化炭素充填方式真空パック」の組合せで対応しました。

光、外部温度、酸化、湿気乾燥、虫の発生を抑えてくれます。普段、皆様にお届けしている米袋は、空気穴のあいたポリ袋ですが、あれはあれで精米時の熱や湿気を外に逃がしてくれます。包装容器も使いどころでの使い方次第です。

以上、10月号と11月より抜粋しました。

付け加えることは、「ペットボトル+冷蔵庫」の組合せの場合、庫内にある冷気の吹き出しファンの直近に置いてしまうと凍ってしまうケースがありますので注意してくださいね、ということです。これは他のプラスチック容器やビニール容器でも同じです。

ですから冷気がゆるい野菜室に入れるのもアリです。

それと玄米の場合は完全に種子ですので、光に予想以上に反応して劣化が進みます。その点も、お気をつけてください。