上場コシヒカリの新米、販売中です!

先週の日曜日より、当店サイトでも販売が始まりました“佐賀県産 上場(うわば)コシヒカリ”の新米。当店では、いちにを争う人気銘柄です。

今回は、先々月末に行った上場台地の模様をお知らせ致します。

上場台地の特徴は、なんといってもこの赤土。同じ日に行った佐賀県白石町の土質も特徴がありますが、この上場台地もなかなかインパクトがあります。

赤土は粘土質でありながらも、土質が痩せているため、もともと農耕には適さないと一般的に言われており、堆肥を使った土づくりが推奨されています。

そのためか、この上場台地でも、佐賀牛などの堆肥をふんだんに使った稲作が行われており、現在では米の他、イチゴやみかん、玉ねぎといった作物の良作地として知られています。もちろん、佐賀牛の産地としても知られています。

堆肥は、化学肥料に比べたいへん重量があり、また一度に撒く量も多く、かなりの労力がかかります。けれど、堆肥の使用によって作物の味が良くなった話しは、よく耳にします。昔はこの上場台地が農業に向かない土地であったことを聞くと、作物の食味を向上させる有機肥料の力の存在感を、いつも強く感じるのです。

上場台地は棚田の郷として知られています。写真は大浦の棚田。日本の棚田百選に選ばれています。棚田の下に見えるのは、大浦浜漁港。

昼は温暖な玄界灘の風が棚田を吹き上げ、夜は逆に冷え込みます。この寒暖の差が、おいしいお米が育つ一因となっています。

美味しい魚介類と、米と野菜とフルーツと、佐賀牛が揃う上場台地の凄さ。ちなみに朝市やイカの水揚げで有名な呼子は、この上場台地のある東松浦半島の最北に位置します。

こちらは、瓜ヶ坂の棚田です。こちらも名所。棚田百選には選ばれていませんが、私の好きな風景。上場台地はこういった棚田がたくさんあります。

瓜ヶ坂の棚田の対岸には、福島という島があります。福島は長崎県、上場台地は佐賀県ですので、ちょうど間の海が県境です。

この長崎県産・福島コシヒカリも美味しい早場米として有名です。上場台地と自然環境があまり変わりませんもんね~。

浜野浦の棚田です。こちらも棚田百選に選ばれています。上場台地では、一番有名な棚田です。

この連なる棚田を作り上げていった先人たちの営為、またこの土地で、重量のある有機肥料をあえて使って、土壌改良を進めた現代の生産者の努力を思うと、なかなか複雑な思いに駆られます。

荘厳で重厚な景色にも見えますし、それと同時に人の暮らしのはかなさや、可憐さをも感じる風景です。

というような感慨に浸りながらも、お腹がすくのは人の定め。美味しいお米をお客さまに提供できますように、恒例の試食をしました。精米圧力の強さを変えて精米したものを数種類用意して食べ比べです。適度な精米圧力のポイントを探ります。

ここでひとつ困ったことが。精米圧力が強すぎたものが、スタッフの間で高評価だったのです。女性陣三人に。

どうやら上場コシヒカリ特有の、もっちりした粘りが強調されたみたいで、確かに女性が好きそうな食感でした。もともと良いお米ですので、甘さは過搗精気味でも充分に残っています。

もっちりして、雑味がなく、あっさりしていて、充分な甘みがあり、見た目が白くてピカピカ。確かに多くの女性に好まれそうです。

というわけで、やや強めの精米でしばらく販売してみることにしました。少々悩んだのですが(またそのことが、サイトにアップするのが遅れた理由ですが)、こういった提供の仕方も良いと思った次第です。

セオリーからは、やや逸脱していますが、米屋は工場(こうば)ですから、個性を出していいはず。

地元の百貨店、天神岩田屋でも販売しております。明日より開催の“彩り祭”でもイチオシ銘柄として、本日の新聞折込で紹介されております。

当店店頭でも岩田屋でも、七夕コシヒカリを始めとして、新米の売れ行きが好調な状態が続いております。今回も美味しいお米です。皆さま、上場コシヒカリもオススメです。どうぞ、よろしくお願い致します。

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