温暖化と寒冷化と再転流

大雨により鬼怒川の堤防が決壊し多くの被害が出ているようです。
被害に遭われている方々のご無事を心より祈っております。

局所的な大雨であるとか、竜巻、雹の原因は「地球温暖化の影響」であるという解釈が一般的ですが、その一方、「二酸化炭素による温暖化は嘘」という説があったり、「太陽の活動周期をみると寒冷化が進む」という説もあります。どっちなんでしょう。

温暖化は進んでいるのか?

それとも寒冷化が進んでいるのか?

どの説が真実で、どの説が嘘なのか?

非常に悩ましいわけですが、こういった場合、四通りの解釈があると思います。

  1.  「温暖化」がウソ。
  2.  「寒冷化」がウソ。
  3.  「温暖化も寒冷化も両方」がウソ。
  4.  「温暖化も寒冷化も両方」が本当。

この4つの可能性があります。

ここからは米屋の妄言なのですが、ここ数年の稲作の状況を思い返してみると、4が正解なのではという印象です。

というのも地球温暖化の原因が、空気中の二酸化炭素の濃度が高まっているという人為的なものに対し、寒冷化は太陽の活動周期の問題で、そもそもの原因が全く違うからです。両方同時に起こっても不思議はないはずです。

じゃあ、「温暖化と寒冷化、将来的にどっちの影響が大きいのか」という問いが出てくると思います。世界の食糧生産に直結する問題でもありますし。

しかし、おそらくどっちが優勢ということもなく、例えるなら熱いお湯を溜めたバスタブの中に、蛇口からホースを直接伸ばしてバスタブの底から冷水を入れたような感じに、熱いんだか冷たいんだかといった非常にムラのある状態になるんじゃないかというのが、今回の米屋の妄想でございます。地球規模ですから、そんなに均一に混ざるはずがない。

その結果何が起こるかというと、ホットな空気とクールな冷気が遭遇しやすくなり、長雨や局所的な大雨や雷、そういった天候不順が今よりも起きやすくなっていくのでは?という予想です。

今年がどうやらそういう気象のようで、稲作に関しては、太陽と北風に弄ばれている旅人のような状況のようです。温度が上がりやすい状態と、下がりやすい状態が同時に存在するとすれば、要因がいくつか揃えば、極端に暑くなったり、寒くなったりがあると思います。

米屋なのでお米の話にしますと、やはりここは丈夫な稲を育てる方向に稲作は行って欲しいと思います。というのも、稲というのはさすがに長い歴史を生き残ってきた穀物だけあって、突然の寒さや暑さにも対応できるシステムが整っています。そのシステムを「再転流」といいます。

「再転流」とは、茎や葉で溜め込んだ養分を、出穂のタイミングに合わせて分解して、穂のほうに送ることをいいます。出穂した穂には、葉などで光合成された養分と、いままで葉と茎で溜め込んでいた養分が送られていきます。お金の話に例えると、フロー(光合成で随時作られている栄養分)とストック(今まで蓄えていた栄養分)を注ぎ込んで投資に充てるということです。

まるで、高校や大学に進学したお子さんのいる世帯の家計のようです(植物はさすがにローンを組めませんので、そこは割愛させて頂きます)。

こういう仕組みがあると、たとえば出穂時期に光合成が上手く行かない状況(極端な暑さ寒さ)でも、穂に栄養分を送り込むことができ、次世代へと種子を残すことができます。

高温障害に強い品種は、この再転流に充てる栄養分が多いらしく、確かに弊店で扱っている「さがびより」は、去年のプチ冷夏でダメかと思われましたが意外に食味も良く、今でも高い品質を保っています(大きめの米粒ですので、デンプンを充実させるのは大変だったのではないかと思いますが、外観も良い)。

ただ、品種自体の実力もありますが、どんな品種にしろ結局は茎葉が丈夫でないといけません。そういった意味で、ただ収穫量を上げるだけの稲作には、そろそろ見切りをつけないといけないのかな、と感じています。

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