産地訪問」カテゴリーアーカイブ

産地視察会 ~プレミアム天使の詩(うた)編~

日曜日は、佐賀県の優良産地2箇所を訪問しました。
今回は、いつものように単独ではなく、某卸会社主催の産地視察会に参加です。
いろいろと収穫がありましたので、ブログにも概要をメモしておきます。

少々長文のエントリーになる予定ですが、最後までご覧頂ければ、お米のことがよく分かるはずです。さまざまな情報がお米に関しても氾濫しておりますが、その情報を具体的に理解する術(すべ)になるはずです。

城田西カントリー
【写真奥の緑と赤の建物が城田西カントリー】

午前中はまず、佐賀県神埼市の“城田西カントリー”へ。

手前の白の建屋に“神崎郡千代田カントリーエレベーター”と書かれていますが、「カントリー」「カントリーエレベーター」とは、田んぼから収穫したお米を乾燥させて、籾(もみ)から籾殻を取り除き、玄米の状態にして貯蔵する施設です。単純にいえば、「集荷」と「調製」と「保管」の施設です。

一般の消費者からは見えない工程ですが、非常に重要な工程であり、食味や品質をかなり左右します。さまざまな大型設備が必要であり、とにかく費用がかかります。ですから、こういったように共同施設を建設し、地域で共同利用する形になっています。

こういったカントリーエレベーターのデメリットの一つが、地域のお米を一箇所に集め、一緒に調製処理する性格上、米作り名人のお米も、そうでない人のお米も混ざってしまうという点。

昔のいわゆる質より量の時代であれば、これで問題なかったのかもしれませんが、現在の嗜好品としてのニーズが高まった時代には、そぐわない面もでてきました。

じゃあ逆に、手間ではあるけど、名人や篤農家のお米だけを特別に集め、調製して、さらに厳しい基準を満たしたものだけを出荷したらいいのではないか?という考えから、ブランド化を進める元気な産地もあります。今回訪問した産地は、そういった産地です。

神埼の大豆畑 2013年9月8日
【佐賀県神埼市の大豆畑】

視察先の城田西カントリーの所在地、佐賀県神埼市は、佐賀平野に位置し“神埼そうめん”で知られています。ですが、なんといっても弥生時代の巨大遺跡である“吉野ヶ里遺跡”が有名でしょうか。古代からの農耕適作地。

北の脊振山系には、栄西禅師がお茶のタネを日本で初めて播いたといわれる霊山寺もあります。そこからさらに北に向かうと、福岡です。ちょうどお店から真南に神埼市があります。

市内を網目のように走る、クリークといわれる水路が張り巡らされています。クリークは一見すると川なのですが、水の流れはあまりありません。というのも、クリークは、ダムや溜池のような貯水が目的である人工の水路だからです。川くらいの幅、深さの水路で、性格は貯水池(ダム)なのです。

今年の8月は、全国各地で雨が降らず、北部九州も渇水の心配がありましたが、そんな状況下、佐賀県のダムの貯水率は約85%。そのうえ、神埼市にはクリークがある、といった状況でした。

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クリークから水を引くためなのか、圃場にはこういった設備が。

そうそう、この上の写真の田んぼは、見学先の田んぼではなかったのですが、ちょっと元気のない状態で気になりました。

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【状態のあまりよくない稲】

見て分かる通り、葉が途中で枯れています。田んぼの一画だけであればいいのですが。。。

それでは逆に、見学先のブランド米の稲はというと・・・。

プレミアム天使の詩 2013年9月8日
【プレミアム天使の詩の稲】

元気です。順調順調。ホッホッ穂。

パンフレットには、「誰に見られても、恥ずかしくない徹底した栽培管理をしている」という一文がありましたが、その通りでした。

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品種名は“天使の詩(うた)”です。数年前までは、当店でも普通に販売していて、なかなかの人気銘柄でした。

しかし、高温に強いともいえず、温暖化が進むなか毎年2等米だらけの状態が続きました(食味は良かったのですが)。2等米になると価格が下がるため、生産者には厄介な存在だったと思います。しかも栽培が難しい品種ときています。

そんな状況下、高温障害に強い新品種である“さがびより”が登場。米の食味ランキングで特Aを毎年取り続け、佐賀米ブランドの原動力に。その影で、この“天使の詩”の作付けは、みるみるうちに激減していきます。

今では、“天使の詩”を全国で唯一生産している生産地は、この城田西カントリーだけといった状態に。

しかし、もともと食味が良く、“さがびより”の母でもあり(父は、あいちのかおりSBL。病気に強い品種)、食味の潜在能力は折り紙つき。栽培方法の研究研鑽を重ね、土壌分析による肥料の選択、GPSによる施肥管理、種子生産まで厳密に行った結果、数年前より温暖化が進んでいるにもかかわらず、全量一等合格し、専門店からの引き合いも多く、今年は作付けを増やしています。

また、高度調製米ですので、タンパク質含有量検査に合格したうえ、大粒のものだけを選別したものが出荷されています。選別用の篩(ふるい)は、1.9mmを使用。篩から落ちた規格外のお米でも充分な太さがあります(一般的に加工用に使われる“くず米”は、太さが1.69mm以下のお米です)。

当店スタッフ一同
【当店スタッフ一同+おまけ2児で、天使の詩の圃場見学】

希少なため、今年、当店で取り扱いが出来るかどうか分かりませんが、お店のみんなで見学できて良かったです。

栽培→調製→精米

このどの段階で手を抜いても、お米の食味は著しく落ちます。また、その間の保管状況も大切です。当店は精米業務を担っているのですが、その重要性が体感できた視察会でした。

2013-09-08No[0132]

関東や関西の米穀店も、日帰り弾丸ツアーで多数参加されていました。
なにしろ視察先は全部田舎ですので、移動に時間がかかります。

この後、昼食をとり、当店ではおなじみの佐賀県相知町へ向かいます。
その模様は次回エントリーで。

 

産直野菜のお知らせ 七山トマト、おすすめ!

明日はお野菜の産直市です。
販売するお野菜はこちら!

お野菜の産直市 2013年8月20日

たくさんのお野菜や果物が来ます!よろしくお願いいたしますm(_ _)m

「月一回のお野菜販売を二回に出来ないか」というご要望を、ときおり頂くことがあり、その方向で検討していた時期もあったのですが、いやはや難しかったです。

こんなに他種類のものを一度に揃えるのは本当に無理なようで、別の業者さんなどに頼んでも「8種類くらいなら・・・」といった回答を頂くことが普通でした。

というわけで奇跡の産直市、明日も開催です!
相知(おうち)道の駅の皆様、いつもありがとうございます!

石川農園ミニトマト 2013-08-18No[0120]

昨日は、七山コシヒカリの生産者である石川農園にお邪魔しました。

写真は、石川農園のハウスで育てられているミニトマト。
ハチに受粉させているので、トマトの中にちゃんとタネがあります。

タネのないトマトは、ホルモン剤を使っていることを昨日教えて頂きました。
実際は受粉してないのに、ホルモン剤を散布することで果実の成長を促すやり方ですね。

そういえば、ときどきタネのないトマトに出くわすことがありますけど、そうだったのか~と謎が解けました。ハチを使った方法だと、農薬もあまり使えませんので、薬品をなるべく使ってないトマトの見分け方としては、とても有効な方法です。

明日は、この石川農園のトマトも産直市に並びます。
ぜひタネもご確認ください!

七山で川遊び 2013-08-18No[0039]

Facebookの当店のページにも書きましたが、この日は長女同伴でした。

七山の道の駅「鳴神の庄」そばで川遊びもしました。
とっても綺麗で冷たい川の水。たくさんの人で賑わっていました。

この鳴神の庄から、数キロ車で山道を登ると、日本の滝百選に選ばれた「観音の滝」があり、さらに数キロ登ると、九州の尾瀬とも呼ばれる樫原湿原があります(自然環境保全地域特別地区)。

今年の北部九州は雨が少なく、非常に心配な状況ですが、さすがに良質な水に恵まれた土地です。今年の七山コシヒカリの出来栄えやいかに。

石川農園圃場 2013-08-18No[0341]

七山コシヒカリの圃場です。

ちょっと暗い写真なので分かりにくいですが、正面の電柱の奥にログハウスがあります。樫原湿原そばにあるカフェ「湖守屋」さんです。ここで標高600メートルくらいでしょうか。トマトのハウスも同じくらいの高さにあります。

石川さんに色々と教えてもらっているあいだに、撮影時間が遅くなってしまいましたが、おかげで、なかなか良い雰囲気のものが撮れました。

愛ゆうせんの日 2013年8月20日

そうそう、明日は商店街の各店でいろいろとサービスを実施しますので、そちらのほうもよろしくお願い致します!

 

明日7月20日(土)は産直お野菜の日です!

先週はブログの更新をすっぽかし、今週は金曜日にやっと更新です。
なかなか大変な毎日ですが、明日は、とうとう産直お野菜の販売日です!

産直お野菜 2013年7月

野菜の高騰がニュースになっている昨今、屋部商店は盛りだくさんで販売致します!
ちなみに“とういも”は、里芋のツルです。

愛ゆうせんの日 2013年7月

愛ゆうせん商店街の他の加盟店もそれぞれサービスを実施します!

そして、後日改めてお知らせ致しますが、明日より商店街のお買い物券“お得や券(おとくやけん)”の販売が始まります。

5,500円ぶんのお買い物券が、5,000円で購入できますよ!数年前より実施しているサービスですが、どうも今回で最後のようです。
地域に定着してきて、取り扱い額が年々増えているなかでのこういった状況は残念です。

さてさて話題は変わりまして、先日の海の日は家族で海水浴に行きました。
佐賀の唐津にある無人島群“いろは島”にある“花と冒険の島”にあるビーチです。

花と冒険の島

上場コシヒカリの生産地である上場台地にあるため、近くには棚田百選に選ばれた大浦の棚田があります。

大浦の棚田 2012年7月29日
【大浦の棚田】

それと瓜ヶ坂の棚田も近いですね。

瓜が坂の棚田 2012年7月29日 
【瓜ヶ坂の棚田】

上場コシヒカリは、8月下旬には新米が出ますので、圃場の様子を見ることも兼ねての海水浴。

海水浴 長女 2013年7月15日

長女は楽しそうでした。

海水浴 次女 2013年7月15日

次女も楽しそうでした。

2年ぶりくらいの本格的な海水浴で、次女は初めて。
海を嫌いになって欲しくないので、できるだけクラゲの出没がないところで、ということで今年は早めに夏の思い出作り。

この砂浜は、予想以上に冷たい海流が流れてきていて、とても気持ちが良かったです。

海水浴のコーヒーゼリー 
【休憩中のコーヒーゼリー】

このビーチは、駐車場に余裕があり、シャワー室、トイレも完備。
やや手狭な印象ですが、人が少ないので、のびのび遊べます。

海の家がないため刺激が少なく、小学生や幼児連れの親子がほとんどです。

ちなみにボクが食べたのは、みかんゼリーでした。最高。

DSC00864

帰りは、初心者マーク妻の運転の練習のために、いろは島から呼子まで東松浦半島を北上しドライブ。写真は呼子名物“イカの活き造り”です。遅めの昼食。

今回は、かなり充実した海水浴となりました。
8月は七山コシヒカリの田んぼの様子を見に、七山まで足を伸ばそうと計画中です。

七山は中山間地で、日本の滝百選に選ばれた“観音の滝”があり、川遊びが楽しめます。
水温が非常に冷たいのです。そしてそのあと温泉かな?

改めて、良い産地のお米を取り扱っているなぁと思う今日このごろです。

佐賀浜野浦の棚田で戦国時代を偲ぶ

この前の日曜日は、今年初めての産地の撮影へ。
今回は、上場(うわば)コシヒカリの産地、佐賀県の東松浦半島の上場台地を訪れました。撮影ポイントは浜野浦の棚田。日本の棚田百選にも選ばれている棚田です。

2013-05-26No(0127)

東松浦半島は海に面した小高い傾斜地であるため、豊臣秀吉の朝鮮出兵の折には、本陣である名護屋城が築かれた歴史があります。

豊臣秀吉は築城の際に、近江の国(今の滋賀県)の石工集団である穴太衆(あのうしゅう)の末裔を呼び寄せたそうで、この浜野浦の棚田の一部にも穴太積みの特徴が見受けられることから、土着した穴太衆の子孫たちによって代々築かれた石積みの棚田とも言われています。

お城の石垣もそうですが、石垣を積み上げるときに重要なのは排水だと、司馬遼太郎のエッセイで読んだ記憶があります。この排水がうまくいってないと、いつかは土の中の水に押し出される形で、内部から石垣は崩壊するそうです。

近江の穴太衆の「いい仕事」の代表格は、九州では難攻不落の熊本城が有名ですが、こういった棚田にもその技巧が活用されており、なおかつ水を張ってジャブジャブにする田んぼですから、水の問題に関しては、かなりの慎重さや困難さが伴ったのではないでしょうか。

いま現在も浜野浦の棚田は当時の姿を残しており、その頑強さをかんがみるに、全ての仕事が穴太衆でなかったとしても、職能集団による技巧が組み入れられているのは間違いないだろうと思います。

また、このような農耕地としては不適な急斜面ですら田畑に変えていこうとする発想や、それを可能にした技術の発展ぶりに、戦国時代の湧き上がるような時代の熱気を感じるができます。

2013-05-26No(0084)

現在の浜野浦の棚田は、展望台と駐車場完備で、写真のようにカップルが訪れるデートスポットにもなっています。そういった意味でも時代を感じますね。

この上場台地は、その地形上、基本的に棚田ばかりですので、撮影スポットは他にもまだまだあるのですが、夕暮れの写真を狙っていたため、駐車場完備のこの棚田を今回は選択しました。

他の棚田で撮影するとなれば、薄暗い中、カーブの多い傾斜地の路肩に路駐という形になりますので、もし追突されでもしたらいけないですし、田んぼのなかにガラス片でも入ろうものなら、米屋という職業柄、かなり申し訳ないことになります。

結局、夕日の写真は曇天が濃いため撮影できませんでしたが、この日の翌日は、九州で梅雨入り宣言。水を張ったばかりの水田を撮影するには、ギリギリの日程でした。

2013-05-26No(0200)

日が沈んでからの棚田の様子です。
今までは昼間にしか訪れたことがなかった浜野浦の棚田ですが、この日は戦国時代から続く時の流れがグッと濃縮されたような空気感を感じることができました。

夕日の撮影はできませんでしたが了とし、この時期の夕日はまた来年狙っていきます。
それまでにもう少し、写真の技量をあげておきたいところです(^_^;)

一泊二日の土佐日記 最終エントリー

一昨年に、高知県本山町の土佐天空の郷の棚田を見学に行った時の模様を、旧ブログにアップしていたのですが、ずっと完結せずに尻切れトンボのままでした。

残り3エントリーぶんの素材があり、内容も考えていたのですが、話題の旬も過ぎましたし、ここはもう1回で終わらせていいかなと思い、想定していた残り2エントリーはお蔵入りということにします。

さて、高知県でいろいろと観光をしましたが、あまりにも時間いっぱいに過ごしたため、帰りの飛行機の搭乗手続きに遅れそうになりました。空港まで急いでいたのですが、その途中で、ふと“香美”という地名が目に入り、いい名前だな~と思いつつ周囲をよく見渡すと、平野の中に田んぼと畑ばかりで、ふふふと、ほがらかな気持ちになりました(なぜ、そういう気持ちになったかは、後で書きます)。

急いだお陰で、問題なく搭乗手続きを済ませ、少しヒマを持て余し気味に。そこで空港に置いてあったパンフレットなぞを手に取りました。やなせたかし記念館のパンフレットです。

やなせたかし記念館パンフレット

高知県がアンパンマンの作者やなせたかしさんの出身地だったことは知っていましたが、より詳しくいえば、先ほど通った“香美(正確には香美市香北町)”という場所だったことを、このパンフレットで初めて知ることになりました。

高知では駅や空港などに、アンパンマンの人形やポスターがあります。

高知駅アンパンマン

↑高知駅構内。アンパンマン列車も運行しているようでした。

ウィリーウィンキーのアンパンマン

パン屋さんは、当然のごとくキャラクターパンが売りに。食パンマンの顔はアニメよりも人柄が出ているようにも見えます。

空港は空にちなんで凧アンパンマン

空港で。空港は空にちなんで、凧。

そして、故郷の香美市香北町に、やなせたかし記念館があります。

この香美という土地は、香長平野という平野部の一部であり、古くからの穀倉地帯。山の多い高知(土佐)にとって貴重な食料庫、という歴史を持つ地域です。

そして、そのことは“香美”という地名からもうかがい知れます。“香美”の“香”という字の語源は、神さまに捧げる穀物の匂いのことですし、“美”もまた神様に捧げる羊(なので美しくなければならない)のことを指しています。

このことは、まだ“香美”と名付けられる以前から、この地域一帯が豊穣な田園地帯であったことを容易に想像させてくれます。

この香美の風土の中で少年やなせたかしが育ち、やがて大人になり上京し、自分の顔を食べさせることで困っている人を助けるアンパンマンというキャラクターを生み出していったこと。その偶然の一致は、ちょっとした奇跡のようにも思えました。

空港のロビーなので、感動に震えて泣く、ということはできませんが、かなり、しみじみとしたことが今も思い出になっています。

※香美という地名の本当の由来を知りたい方は、歴史家や郷土史家の研究をぜひお調べ下さい。ご存じの方は、できれば教えて頂けると助かります。このエントリーの内容は、旅の思い出の一コマとして記載しています。

 

天川コシヒカリが、商経アドバイスで紹介されました。

2013年3月11日号の商経アドバイスで当店が紹介されました。商経アドバイスは、米業界では有名な業界紙です。

2013年03月11日17時54分20秒

写真の人物はボクです。あいかわらずの締まりのない笑顔が素敵。

記事の通り、佐賀の天川コシヒカリ、オススメです。
皆さまよろしくお願いいたします。

というような文章だけではつまらないので、佐賀県唐津市厳木(きゅうらぎ)町天川(あまがわ)の写真を一緒に貼っておきますね。去年の写真です。10月ですので、すでに稲刈りあとでした。

天川の看板

記事の通り、天川は良質な米と水の産地です。平成20年の新嘗祭には、ここ天川のコシヒカリが献上されています。

バイカーも訪れる天川

天川は、500~600㍍くらいの山の中にあるため、休日になるとツーリングに来るバイカーも。

天川の棚田

天川は、こういった傾斜地に田んぼが点在しています。

山の中の傾斜地の中に、ポツンと一枚だけ田んぼがあったりしますので、それを棚田と言っていいのか分からなくなるほどの山の中です。お店のサイトの“棚田米”の項目にいれるべきか、いれざるべきか、いつも悩ましい。棚田の定義というのは、しっかり決まっていないのです。

“棚田米”の項目に入れたほうがいいのか、入れないほうがいいのか、どちらがお客さまに親切なのか。。ウーン。あとで入れときましょうかね。

天川の水

完全にダムの上にあるのですが、湧水に恵まれているせいか、綺麗な小川を見ることができます。この上の写真は、一つ前の棚田の写真を撮った場所のすぐ右手側の風景。

厳木小学校天川分校

実は、さきほどの小川は、小学校の分校の裏の風景なのです。

天川分校 レリーフ

このレリーフが見たくて、稲刈りは終わったあとだったのですが、寄り道したということもあります。

天川の空

この日は非常に良い天気でした。写真中央左上側には、月も見えます。夜空はもっと綺麗でしょう。

計量中

ちょうどこの日は、玄米を計量して、袋詰作業中でした。ピカピカの24年産新米。

天川米袋

袋詰めした玄米。米袋の左側の丸い印で、一等米だということが分かります。当店で取り扱っているのは、このお米の減農薬減化学肥料の特別栽培米です。もちろん、オール一等。

天川からの風景

帰りの風景。この風景で実は天川から下ったところです。向こうの山にも棚田が見えますね。

とても美味しいお米です。皆さま、どうぞよろしくお願い致します!

今日は日本シリーズでした・・・m(_ _)m。相知見帰りの滝。

先日のエントリーで、「満天☆星空レストラン」が本日放送されると記載しておりましたが、今日は日本シリーズの第一戦。巨人と日本ハムの野球中継で、放送されないようです。

新聞の朝刊を見たときは、ウワッと思い、雨降って中止にならんかな~と一瞬考えましたが、巨人対日ハムだと、どちらにせよドーム球場・・・。屋根ついてますね。

まあ、ちゃんと番組表を確かめてブログに書かなかったのがいけないのであって、皆さまご迷惑をおかけ致しました。福岡の方は、ぜひ今日の17時からの「たべごころ」をご覧いただき、その後もRKB漬けでよろしくお願い致しますm(_ _)m。

しかし、なにごとも確認ですね。見返すことが大事。というわけで、今月初めに行った佐賀県相知町の“見帰りの滝”の風景を今回は下記に貼っておきます。

見返りの滝は、日本の滝百選にも選ばれています。

27日土曜日は唐津の放送予定多数。

27日のコウケンテツさんの番組「たべごころ」(毎週土曜日・17時~)で、佐賀県七山産のコシヒカリが紹介されますよ!という連絡を、生産者である七山の石川さんに連絡してみましたところ、同じ日に生放送でRKBラジオ「中西一清スタミナラジオ」の取材が七山であるとのことでした。七山のイノシシ鍋特集ということでした。

これは日曜日の七山の直売所のごった返し感が少々心配になってくる事態。ただでさえ、日曜は混みあう直売所なのです。山の中なのに。

それと、石川さんの友人の方も、27日(土)の「満天☆星空レストラン」に出演されるとのこと。こちらのお米は、佐賀県相知(おうち)産のさがびより。全国ネットです。

七山も相知も、同じ佐賀県唐津市。その中でも有数の米どころ。佐賀米、盛り上がって来ましたよ!

というわけで、今回のブログは相知から七山までの道筋の様子を並べていきます。多少とも土地の魅力を味わって頂けるかと。

まずは、相知の松浦川。山に囲まれ、河川も多く、稲作に非常に適した環境。
写真は朝6時半頃の様子です。
早起きして撮影に行きました。

こちらは、佐賀県相知町の逢地さがびよりの圃場です。
さきほどの写真より数キロ離れたところにあります。
やっぱり周りは山ばかり。

朝なので朝露がキラキラと。昼夜の寒暖の差は、美味しいお米の秘訣。
このときの撮影の詳細は後日に。

ここから相知より七山を目指します。

相知町のお隣の厳木(きゅうらぎ)町を通って七山へ行くコース。
ここ厳木のお米も美味しいことで知られています。
写真の圃場はヒノヒカリでしょうか。
ちょうどお祭りの期間中のようでした。

ここから山道を登って、厳木町天川(あまがわ)へ。
天川コシヒカリは当店でも定番の銘柄。
数年前には新嘗祭に献上されています。

標高500~600メートルくらいでしょうか。空が近くなってきました。
天川の空。月が見えますネ。

厳木小学校天川分校の裏にある小川。ダムよりもずっと上にある小学校。
非常に綺麗な水質です。

天川から七山に向かう林道からの風景。山肌に棚田がいくつか見えます。

林道はこんな感じです。舗装されていて走りやすいのですが、人っ子一人すれ違いません。

天川から七山に行く場合は、道幅の広い新しい農道もありますので、そちらをオススメします。

今回通った林道の看板。同じ唐津市でもけっこう距離があって、方向音痴の自分はヒヤヒヤです。自分がどこにいるのか、わからなくなります。

しかも、こういった細い林道は、ナビが大きい道路に無理やり出よう出ようとして、全く役にたちません。何十キロ迂回しろとorz

というコースをたどって、七山の石川さんの圃場。
コシヒカリはすでに収穫されたあとですので、上の写真は2年前の7月の写真です。

天川と同じくらいの標高があります。とにかく空が近い。

最近は、毎日毎日新米の試食ばかりしていますので、こういった写真を改めて見るとお腹が減ります。美味しそうだな~と。まさに、はらぺこ散歩道。

日曜日は、田主丸へ玄米を引き取りに。

日曜日は、妻の自動車免許の講習終了を待ち、田主丸に行きました。

当店で販売しているお米の生産者である古賀さんのお宅へ。
新米の引き取りが目的です。

田主丸の魅力は、なんといっても独特のまろやかな雰囲気。
写真で伝わるでしょうか。

錯覚ではないかと、いつも思うのですが、大刀洗町から田主丸に行く途中で、空気感が変わるのをいつも実感します。ほんわかのんびりとした雰囲気。

今回は、9月の終わりの夕暮れということもあって、まろやかさ倍増。

今回は、夢つくしの引き取りでした。写真は、ヒノヒカリの田んぼです。

いろいろとバタバタして、菓子折りなどを持っていくのを忘れたのですが、おみやげに立派な巨峰をたくさん頂きました。申し訳ないやら。田主丸の巨峰は美味しいので有名なのです。

そうそう、今年の田主丸の古賀さんの米は、農薬不使用、化学肥料不使用です。昨年は一回のみ、天気の読み違えで、農薬を一度使用せざるを得ませんでしたが、今年は使わずに収穫できたそうです。

日がすでに沈みかかっていました。出発が遅かったせいで、ゆっくりしておれません。

日曜日は、ネットの更新を進めようと思っていたのですが、新米の引き取りに変更。今日までに3銘柄ほど新米が増えましたが、サイトにまだ掲載されておりません。明日明後日には、必ず。

彼岸花も咲いていました。

なんだかんだで、もう10月です。年末まで3ヶ月。勝負勝負。のわりに、今日は忙しくミスが多い一日でした。初日からつまずいています(;´Д`)

まろやかに、なめらかに、仕事をこなす日はいつぞや。

上場コシヒカリの新米、販売中です!

先週の日曜日より、当店サイトでも販売が始まりました“佐賀県産 上場(うわば)コシヒカリ”の新米。当店では、いちにを争う人気銘柄です。

今回は、先々月末に行った上場台地の模様をお知らせ致します。

上場台地の特徴は、なんといってもこの赤土。同じ日に行った佐賀県白石町の土質も特徴がありますが、この上場台地もなかなかインパクトがあります。

赤土は粘土質でありながらも、土質が痩せているため、もともと農耕には適さないと一般的に言われており、堆肥を使った土づくりが推奨されています。

そのためか、この上場台地でも、佐賀牛などの堆肥をふんだんに使った稲作が行われており、現在では米の他、イチゴやみかん、玉ねぎといった作物の良作地として知られています。もちろん、佐賀牛の産地としても知られています。

堆肥は、化学肥料に比べたいへん重量があり、また一度に撒く量も多く、かなりの労力がかかります。けれど、堆肥の使用によって作物の味が良くなった話しは、よく耳にします。昔はこの上場台地が農業に向かない土地であったことを聞くと、作物の食味を向上させる有機肥料の力の存在感を、いつも強く感じるのです。

上場台地は棚田の郷として知られています。写真は大浦の棚田。日本の棚田百選に選ばれています。棚田の下に見えるのは、大浦浜漁港。

昼は温暖な玄界灘の風が棚田を吹き上げ、夜は逆に冷え込みます。この寒暖の差が、おいしいお米が育つ一因となっています。

美味しい魚介類と、米と野菜とフルーツと、佐賀牛が揃う上場台地の凄さ。ちなみに朝市やイカの水揚げで有名な呼子は、この上場台地のある東松浦半島の最北に位置します。

こちらは、瓜ヶ坂の棚田です。こちらも名所。棚田百選には選ばれていませんが、私の好きな風景。上場台地はこういった棚田がたくさんあります。

瓜ヶ坂の棚田の対岸には、福島という島があります。福島は長崎県、上場台地は佐賀県ですので、ちょうど間の海が県境です。

この長崎県産・福島コシヒカリも美味しい早場米として有名です。上場台地と自然環境があまり変わりませんもんね~。

浜野浦の棚田です。こちらも棚田百選に選ばれています。上場台地では、一番有名な棚田です。

この連なる棚田を作り上げていった先人たちの営為、またこの土地で、重量のある有機肥料をあえて使って、土壌改良を進めた現代の生産者の努力を思うと、なかなか複雑な思いに駆られます。

荘厳で重厚な景色にも見えますし、それと同時に人の暮らしのはかなさや、可憐さをも感じる風景です。

というような感慨に浸りながらも、お腹がすくのは人の定め。美味しいお米をお客さまに提供できますように、恒例の試食をしました。精米圧力の強さを変えて精米したものを数種類用意して食べ比べです。適度な精米圧力のポイントを探ります。

ここでひとつ困ったことが。精米圧力が強すぎたものが、スタッフの間で高評価だったのです。女性陣三人に。

どうやら上場コシヒカリ特有の、もっちりした粘りが強調されたみたいで、確かに女性が好きそうな食感でした。もともと良いお米ですので、甘さは過搗精気味でも充分に残っています。

もっちりして、雑味がなく、あっさりしていて、充分な甘みがあり、見た目が白くてピカピカ。確かに多くの女性に好まれそうです。

というわけで、やや強めの精米でしばらく販売してみることにしました。少々悩んだのですが(またそのことが、サイトにアップするのが遅れた理由ですが)、こういった提供の仕方も良いと思った次第です。

セオリーからは、やや逸脱していますが、米屋は工場(こうば)ですから、個性を出していいはず。

地元の百貨店、天神岩田屋でも販売しております。明日より開催の“彩り祭”でもイチオシ銘柄として、本日の新聞折込で紹介されております。

当店店頭でも岩田屋でも、七夕コシヒカリを始めとして、新米の売れ行きが好調な状態が続いております。今回も美味しいお米です。皆さま、上場コシヒカリもオススメです。どうぞ、よろしくお願い致します。